【名言】尾畠春夫さん「かけた情は水に流せ、受けた恩は石に刻め」

山口県で行方不明となった2歳児を発見した、尾畠春夫さん(78歳)

メディアで報道され脚光を浴び、「スーパーボランティア」とまで言われる人物となりました。

「なりました」はおかしいか。メディアが取り上げる前からず~っと、尾畠さんのしていることは変わっていないですからね。

そして、テレビを通じて賞賛されまくってるにも関わらず、尾畠さんのボランティアへの姿勢は変わりません。

この間、情熱大陸にも出ていましたが、「スーパーボランティアと言われていますが・・・」という問いかけに対し「言ってもらおうとも思わないし、言うのは勝手です。ご自由にどうぞ」と答えます。

そんな小畠さんが情熱大陸からの取材の条件としたのは、「ボランティアの作業を妨げないこと」この一点だけ。

超絶にかっこええーーーーー!!!

そして情熱大陸では、尾畠さんのこれまでの人生・信念について掘り下げていました。

とはいえ、これだけ立派な方ですから、たった30分の番組内ではとても語り切れないでしょう。

それでも尾畠さんの思いは確かにびしびしと感じました。

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尾畠春夫さんの経歴&ボランティアに目覚めるきっかけ

尾畠春夫さんは1939年、大分に生まれます。

小学校5年生で母親を亡くし、家は貧しかったため農家に奉公に出されます。

中学の3年間は、4ヶ月しか学校に行けないほどに働いたそうです。

中学卒業後は鮮魚店の見習いとなり、別府・下関・神戸を転々と10年修行し、20代後半で自身の店を持ちます。店は繁盛したとか。

そんな尾畠さんは山登りに目覚めたことをきっかけに、登山道の整備をします。これが初めてのボランティアとなりました。

65歳で店をたたみ、ボランティアに専念することとなり、東日本大震災の際には500日ほどを現地で過ごしたそうです。

尾畠さんがボランティアをする理由は、「恩返し」がしたいから

尾畠さんがボランティアをする原点は「恩返し」

「恩返しをさせてもらいたい。何でもやらせてもらいたい、という気持ちが揺らぐのが怖い」という理由でお金は一切もらわないそうです。

有名になって講演を頼まれても、ボランティアを優先するため断っているとか。

すさまじい信念です。人からの評価とか、見返りとか、全く望んでいない。

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日常に感謝できる人は、日々感動して生きている

番組の取材中は、豪雨災害の被害に合った広島県呉市でのボランティアに密着していたのですが、お昼の時間に地元住民がお好み焼きを焼いてくれてたんです。

で、それを受け取った尾畠さん、うろたえるぐらい感激してるんですよ。「冷めちゃいますから、食べてください」って言われても、顔を手で覆って感激してるんです。

やっと食べてくれたと思ったら、噛みしめるように味わって「うまい!!」って。シンプルだけど思いのこもった一言でした。

「こんなに優しくされたら、どうしていいかわからん」とまで言いますからね。

かけた情は水に流せ、受けた恩は石に刻め」というのが尾畠さんの座右の銘。その通りの生き方をしています。

尾畠さんにとってそのお好み焼きは、思いもよらない特別な事なんですよね。決して当たり前ではない。

戦後は食べるものが無く泥水を飲んだり、人の捨てたものを拾って食べたりしたそうです。

今の若い人は、貧乏であっても飢えに苦しんだ経験なんてまず無いですよね。お腹一杯食べられるのが当たり前になってしまってます。

でも本当は当たり前なんかじゃなく、とても豊かで恵まれているってことを自覚しなくてはいけない(自戒を込めて)

そんなことを尾畠さんは画面越しから、背中で教えてくれます。

感謝の反対語は「当たり前」。そんなフレーズを思い出しました。

僕だったらありがたいとは思いつつ心の底では、「無償でやってるし、これくらいしてもらえるのは普通」の感覚になっちゃうと思うんです。

その場にいるわけでもないのに、自分の感覚が恥ずかしくなってしまいました。

そんな尾畠さんにも、「褒めて欲しい」人がいた

スーパーボランティアだとちやほやされても気にしない尾畠さん。

そんな尾畠さんにも、「あの人には褒めてもらいたい」と思う人がいました。

それは尾畠さんが11歳の時に亡くなったお母さん。

番組の最後、尾畠さんは涙ぐみながら語ります。

「もう78になるけど、お袋に思いきり抱きしめてもらいたい。今やっていること、行動・言葉、もろもろの事をじーっと、尾畠春夫のこと、見てくれよると思うんです、必ず」

「だからいつか逝った時にお袋から思いっきり、もう背中の骨が折れるくらい、胸のあばら骨が折れるくらい、抱きしめてもらいたいね」

最後に

尾畠さん、こんな優しい気持ちにしてくれて、本当にありがとうございます。

何か大切なものを見失いつつある今の日本に、あなたみたいな人がいることは大きな希望です。

僕もせめて尾畠さんの爪先くらいは見習って、感謝と恩返しの気持ちを持って生きるよう努力します。

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