宅建士(宅地建物取引士)に3ヶ月の独学で一発合格した体験談【おすすめテキストもご紹介】

2019年(令和元年)度の宅建試験に無事合格することが出来ました。

現時点では正式な合格発表はされてはいないのですが、自己採点で9割ほど正解していたため合格したと言って問題ないかと。

今の時代、大手予備校が試験が終わったその日のうちに解答を発表してくれるので本当に便利な世の中です。

試験の勉強に費やした期間はおよそ3ヶ月。

とはいえ、最初の手を出したテキストが今思えば完全に失敗だったため、勉強したての1ヶ月は迷走していたように思います。

テキスト選びは本当に大事!

適当に選んでしまうと、僕みたいに無駄な時間とお金を費やしてしまう危険があります。

この記事では、僕が3ヶ月(実質2ヶ月)の独学で、宅建試験に合格した体験談を書いていきます。

初学者にもわかりやすいオススメのテキストも紹介しているので、参考にしていただけたら幸いです。

最初の購入したテキストで挫折の危機・・

宅建試験に向けて、最初に手にしたテキストがこちら。

実はこのテキスト、自分で選んだものでなく、父からのプレゼントでした。

宅建試験を受けようか迷っている僕の背中を押すつもりで買ってきてくれたんだと思います。

気持ち嬉しく宅建の勉強を始めたのは良かったのですが、これが難しくて難しくて。

特に法令上の制限は、「何が書いてあるのかさっぱり」な状態でした。

もう、異国の言語を勉強している感じ。大げさじゃなく。

1ヶ月ほど格闘しましたが、何度読んでも理解できないものは頭に入らず。

「宅建試験てこんなに難しいものなのか。自分にはとても無理だ・・・」

本気で諦めかけました。

そうは言っても、一度挑戦しようと決心した試験。そんな簡単に諦めたくはなかった。

藁にもすがる思いで、宅建試験に受かるためにどうすればいいか、ネットで調べてみました(最初から自分で調べろって話ですね。とほほ。)

調べてみると、どうやら「パーフェクト宅建士」というテキストは、挫折しやすいテキストとの定評を受けている様子・・・汗

すぐさま初心者向けのわかりやすそうなテキストを調べました。

色々なテキストが出ている中、圧倒的に「わかりやすい」と定評のテキストを発見。すぐさま購入。

新しく買ったテキストを開いて、あまりの分かりやすい解説に身震いして感動しました。

この無駄に苦しんだ1ヶ月って一体・・・

何度でも言います。

テキスト選びって、本当に大事!

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ずばり、このテキストで一発合格できました

僕を合格へと導いてくれたテキストがこちら。その名も、『スッキリわかる宅建士』

(最新版をのせています)

このテキストの良いところは、

・科目ごとにバラバラにして持ち運べて便利
・図表も上手くまとまっており、覚えやすい
・どこに力を入れて勉強すれば良いかはっきりしていて心強い
・とにかくわかりやすい!

といった感じで、とにかく初学者が迷いなく勉強を進めるられるような内容になっています。

良くない点としては、具体的な事例がタヌキや猿などが「タヌ吉」や「サル吉」などの名前で擬人化されて登場すること。

可愛らしい(?)動物を登場させることでテキストに親しみやすくする狙いがあるのでしょうが、個人的には登場人物を把握しずらかったです。

普通に「Aさん」とか「Bさん」にした方が頭に入りやすいです。実際の試験問題もそんな感じですし。

逆を言えば、これぐらいしか欠点が見当たらないということなので、やはりこのテキストは大正解だったと思います。

ひたすらテキストを読み込んで知識を定着!

それからというもの、失われた1ヶ月を取り戻すかのように「スッキリわかる宅建士」のテキストを読み込みました。

文字もそんなに細かくないので、意外とあっさり読めます。

本試験を受けた後でも実感していますが、あやふやな知識を増やすよりも、確実な知識を積み重ねることが肝心。

試験本番では、反射的に出てくるレベルの確実な知識が頼りになります。

このことは、宅建士に限らず国家試験に合格される方のブログでも良く書かれていることでした。

なので、これだというテキストを見つけたら、とにかく他のテキストに浮気することなく一冊のテキストを読んで読んで読み込むことが合格への近道。

本試験まで何度読んだかは覚えていませんが、軽く30回は読んだと思います。

勉強時間は、平均して一日だいたい3〜4時間はテキストと向き合う日々でした。

【ラスト1ヶ月】ひたすら過去問集を解きまくり

試験勉強では、テキストを読んで知識を頭に入れるのは当然必要ですが、頭に入れた知識を引っ張り出す練習をしなければなりません。

そのために必要なのが、問題を解くこと。

過去問を解くことで、どのように問題が出されるのか、どのような引っ掛け問題があるのかを知ることもできます。

というわけで、ラスト1ヶ月は過去問を解くことを中心に、過去問を解いていて「苦手だな」と思う分野は改めてテキストを読み直すという作業を始めました。

過去問を解き始めた頃は、「え?こんな細かい引っ掛けが出るの?と驚きとともに焦りを感じましたが、2度3度と解くうちに、引っ掛けパターンのようなものを自然と把握することが出来てきます。

ちなみに、僕が使った過去問集は、テキスト同じく「スッキリわかる宅建士」シリーズです。

【試験1週間前】宅建士試験は、過去問だけやっても受からない?!

「もしかして、受かるかも」

そんな自信がすこ〜し出てきた頃。

ネットでとんでもないことを書いている人を発見してしまいました。

その人いわく、

「宅建試験は過去問だけではダメ。予想問題集を解きまくらないと合格は無理」

わかりやすく極端な表現をすると、「過去問はあくまで過去に出た問題であって、これから受ける試験は初めて出される問題なのだから、過去問だけやって安心しているのは愚の骨頂である」

とのこと。

これを見たのが、試験1週間前。

その真偽はともかく、こんなこと言われたら焦りますよね?汗

言われてみれば一理あるようにも思うので、急いで予想問題集を買いました。一冊だけだけど(汗)

口コミで評判が良さげだったこちらの予想問題集を購入。

試験出題範囲内で改正された法律に関しての詳しい説明と、今回の試験に出るであろうと予想される知識の確認。そして予想模試が3回分ついていました。

3回分、本試験と同じ時間(午後1時から3時)で時間を計ってやってみた結果、

1回目→47点(満点は50点)
2回目→46点
3回目→45点

でした。

迷った問題もたくさんあって、「無理かも」と思いながら最後まで解いたのですが、意外と合ってました。

宅建試験の合格ラインは、50点満点中35点前後(その年によって難易度が変わるため、合格点も変わる)と言われているので、本番で変に緊張し過ぎなければ受かると確信。

過去問だけでは受からないのか?の結論

本試験まで受けてみて、そして、合格の確かな感触を得た現在思うのは、

「過去問だけでは受からない」とは思いません。過去問をやり込めば十分合格は可能だと言い切れます。

実際、予想問題が当たっていたわけでもないですし。笑

予想模試を受ける一番のメリットって、合格する実力をつけるためというよりも、本試験の練習なんだと思います。

問題を解く上での時間配分だったり、時間が限られているプレッシャーに慣れることだったり。

予備校の模試を受けに行けば、試験独特の雰囲気の中で問題を解くとても良い練習になります。

(正直僕は、本試験では緊張しまくりで模試を受けとけば良かったと感じました、最初の30分は上手く問題に集中できなかったので・・・)

だから、予想問題をやり込んだり、模試を受けに行ったりすることで合格の可能性は高まりますが、合格に必須ではないです。

でも、合格する実力は十分あるのに本試験で緊張し過ぎて力を発揮できずに不合格・・・は考えただけで悔しいですからね。

お金と時間に余裕のある方は、出来るだけ直前模試などは受けることをオススメします。

個人的にはこれから先、他に国家試験を受る際は絶対模試を受けようと思っています。その方が合格が近づくから。

あと、独学の方は法改正の情報を自分で入手する必要があるので、少なくとも僕が購入したような予想問題集1冊は必須になります。

(法改正の情報は、試験当日に予備校が会場近くで宣伝も兼ねて配ってたりするけど、前もって勉強しておいた方が安心です)

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【宅建試験当日】

試験当日の、令和元年10月20日。

試験は午後1時からなので、朝起きてから出かけるまで時間があります。

直前て、何をすれば良いかわからないですね(苦笑)

とにかく朝日を浴びながらの散歩は脳を活性化させる効果があると聞いたことがあるので、朝から散歩しました。

気分もリフレッシュされて良い感じ。

朝日の効果か、心無しか気持ちも前向きになります。

直前にジタバタしてもしょうがないので、全体的にテキストをさらっとおさらいして試験を迎えようと決めました。

11時半から試験会場に入れるので、11時過ぎには着くように家を出発。

短期大学ということで、広い敷地があると想定。試験前に学校の敷地内で適当に腹ごしらえしようと思っておにぎりを持って行きました。

ところがいざ着いてみると、敷地が想像していたよりだいぶ狭く、ベンチとかも無い(汗)

会場付近で受け取った、予備校の直前対策の冊子を眺めながら、ほぼ地べたでおにぎりを頬張りました。

11時半になり試験会場に入ります。

僕の席は5階の教室。

エレベーターは使用禁止なので、階段で5階まで登ります。けっこう疲れる。でも動いた方が脳が働くかな、と意識して前向き思考。

自分の席を探して座ります。

僕の席は、教室の前方。当たり前ですが、四方は他の受験生に囲まれています。

人に囲まれるの苦手・・・でもそんなこと言っている場合じゃない!

一つ席を空けて隣に座ったのは、ジーンズ(死語?)に穴の空いた若いお兄さん。

友達にいないタイプ。落ち着かない・・・でもそんなこと言ってる場合じゃない!(2回目)

気をとり直して、時間になるまでテキストを眺めます。

いざ、勝負!

12半から試験の説明が始まり、答案用紙に名前を書いて1時を待ちます。この時間が一番緊張しました。

そしてついに1時を迎え、試験がスタート!

問題は民法から始まります。

解きやすい問題から解くのが良いのでしょうが、僕はかまわず1問目から素直に解きます。

民法、手強い・・・知らない知識を問われる問題がちらほら。

「今回厳しいかもしれない・・・」と弱気に。(だから得意な科目から解いた方がいいんでしょうね。皆さん真似しないように!)

それでも、予想問題を「ヤバイな・・」と解きながらも高得点だった感触を思い出し、「大丈夫、難しいと思っても意外と合ってることがある」と自分を奮起して諦めません。

完全に捨てて一切勉強していなかった「事業所得」の問題も出たけど、そんなの気にしない!(強がり)

隣の席の兄ちゃんが集中するあまり、心無しかこっちの方に体が寄ってきているような気がするけど、そんなの気にしない!

最後30分ほど残し最後の問題を解き終わりました。

最初の30分は緊張であまり頭が働かないまま問題を解いていたので、最初のほうの問題を改めてじっくり考えたりしていました。

確信が持てないまま難問か回答を変え、「答え変えて意味あるんかな・・」と思いつつも、全力を尽くしたと思える2時間でした。

合格の手応えは無し!

全力は尽くせたものの、迷った問題が多すぎて、受かった気が全くしませんでした。

予備校の解答速報が出るまで、生きた心地がしませんでした。

午後4時半頃から、徐々に予備校の解答速報が出だします。

薄目で顔をのけ反らせながら、恐る恐る採点します。

一切勉強に手を付けずに勘で回答した事業所得の問題も、まさかの正解!勉強しないで良かった(そうじゃないだろ)

結果、自己採点で44点。

さすがに落ちたってことはないだろう。

この時の安堵感。その後にこみ上げる達成感・・・

クセになりそう。

というわけで、調子に乗って来年は行政書士の試験を受けようと思います。

試験当日の持ち物

試験当日、必ず必要な物

・受験票
・HもしくはHBの鉛筆またはシャーペン&消しゴム
・スリッパ(会場によって必要ない場合も)

必須ではないが、持っていくと安心な物

・鉛筆けずり(まず使うことは無いが、万が一のため)
・腕時計(会場に時計がない可能性があるため)

上記の物を備えていれば、試験前に慌てることは無いはずです。

あとは必要に応じて、腹ごしらえする方はお弁当の持参(空きっ腹の方が集中できる方を除く)。直前の確認のためのテキストなどの勉強アイテムなど。

また、試験の途中でトイレに行きたくなると大変なので、試験前は飲み物を飲みすぎないようにお気をつけて。

【最後に】宅建士試験は楽では無いけど、努力が報われる試験

宅建士試験は、宅建業に携わっていない人にとって馴染みの無い言葉ばかりだし、試験問題は細かい引っ掛け問題はあるしで、決して楽な試験ではありません。

しかし、根気強く繰り返し学習し、地道に知識を習得していけば、ちゃんと報われる試験だと思います。

「受かればいいな〜」ぐらいの軽い姿勢では合格するのが難しいけれど、「何が何でも合格してみせる」という覚悟で臨めば、それほど難しい試験では無いかと。

この記事は、僕の個人的な体験談なので、あくまで一つの参考としてもらえたらと思います。

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