【ftmタイで胸オペ体験談】タイにしてよかった!

忘れもしない、2016年9月末。

約1年半前、僕はタイにて胸オペ(身体を男性に近づけるためにする、乳腺摘出&乳房切除の手術)を受けました。

今ではお風呂に入るたび、平らになった胸を見ながら「あれは夢だったのではないか」と思うほど懐かしく、不思議とタイが恋しくなります。

チキンハートにも関わらず、初めての海外で始めての手術。自分史上最大の勇気を要しました。

と言いながら実際は、手術後は観光でタイを満喫、日本に帰る頃にはタイを離れるのが少し寂しく感じられたほどです。

「せっかくブログを始めたのだから、記録として残しておこう」と思い立ち、書き始めた次第です。

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日本国内ではなく、タイで胸オペを受けた理由

最近は日本でも胸オペを受け入れる病院も増え、徐々に実績を上げているので、国内で手術を受ける事も視野にはいれていました。

異国の地よりも日本で受けたほうが、家族も安心するのですが、なぜ国内ではなくタイに渡ったのか。

その理由はまず、世界各国から性別適合手術を受け入れている、その圧倒的な実績と設備。

また、手術費用も日本で受けるより全然安い。

そしてなによりも、タイを観光するチャンス!笑

海外へ行ったことがなかったので、これはチャンスとタイを選びました。

手術2ヶ月前に、アテンド会社はひまわりカフェさんにお願いし、覚悟が決まりました。

手術の予約からホテル・飛行機の手配までアテンド会社さんがしてくれるので、僕は荷物をつめてタイへ行くだけです。

微笑みの国、タイへ!

何といっても初めての海外。心配して近くに住む友人が空港まで付いてきてくれました。海外に行きなれている人だったので、何という安心感。

手荷物を預け、チェックイン!いよいよ飛行機に乗り込みます。

タイ航空の飛行機なので、客室乗務員の方もタイ人(一人日本人の方もいました)。

美しい・・・笑

約6時間のフライトで、食事(グリーンカレー)とおやつ(カップアイス)が配られました。グリーンカレー、かなり美味かった!(写真撮り忘れました・・・汗)

タイへの期待が高まります(食べ物大事!)

映画を2本(タートルズと信長協奏曲)を見入っている間に、タイへ到着。

(入国審査のアメリカ人ぽい人が怖かった・・・)

アテンドの方との待ち合わせ場所に向かいます。

病院へ直行です(手術前日)

アテンドの方と無事に会え、車で病院まで連れて行ってもらいます。

タイの町並み、思ってたより都会!(失礼)。

不安よりワクワクが止まらない、やっぱり旅は楽しいですね。いや、目的は手術ですけど。

かなりでかい病院(ヤンヒー病院)に着きました。ヤンヒー病院は総合病院で、もし手術中何かあっても安心です。

書類に記入をし、血圧を測ります。

その後個室へ案内されます。

めっちゃキレイです!広い!寂しい!笑

アテンドのスタッフの方に金庫の使い方やこの後のスケジュールを教えてもらいます。

その後タイの精神科医2名の診察(性同一性障害に違いないかの確認)をアテンドの方に通訳してもらいながら受けます。お医者さん、すごくフレンドリー。

そういえばお医者さん、子宮&卵巣摘出を同時にしないことに驚いてました。

胸オペだけしにタイに手術を受けに来るftmは珍しいんだとか。

ちなみに、僕が子宮&卵巣摘出手術をしない理由は別記事で書いているので、良ければご参考に↓

胸オペ済みftmの僕が、内摘(子宮卵巣摘出手術)を受けない理由

2018年10月2日

その後、次の日の手術の時間も決まり就寝です。

とはいえ、緊張で寝つけず、軽い睡眠薬をもらいました。(お医者さん苦笑)

手術当日

前夜は無事に眠れ、朝6時ごろ、看護師の方が血圧を測りに入ってくるので、それで目が覚めます。

手術のお迎えが来るまで、病室でスタンバイ。確か午後1時からでした。

その間、テレビ(アテンドの方が用意してくれた日本番組を録画したもの)を見て過ごします。

意外と緊張はせず(というよりまだこれから手術だという実感が湧かない)、まったり過ごしました。

手術30分前にお迎えが来て、担架に乗せられ手術室手前まで連れていかれます。アテンドの方はここまでです。

手術台に行くまでに少し放置されます。この時にようやく「本当にこれから手術を受けるのだな」と恐怖心が湧いてきました。

「全身麻酔をして、目を覚まさない可能性もゼロではない」という、分かっていながら実感出来ていなかったリスクが頭をよぎります。

とはいえ、後戻りは出来ない状況だし、出来るとしても後戻りはしたくない。

「絶対大丈夫」根拠の無い自信で自分を奮い立たせます。

するとここで自分の番が来て、手術台へと移動します。

まさにまな板の上の鯉状態。看護師達の手際の良い手で、あっという間に麻酔をかけられ(無言でやられるのでけっこう怖い)、目が覚めた時には手術は終わっていました。

「寒い!」それが1番最初に感じた感覚でした。

麻酔の影響なのか、体が震えるほど寒い。
目が覚めたと気づくやいなや、病室へと戻されます。

何だか筋肉痛のような鈍い痛みを胸に感じます。

個人的にはそれより、手の甲についた点滴の針が痛かったです。手を動かすと痛い・・・

1番辛いのが、吐き気。麻酔の影響ですね。ですがトイレにいっても吐けず。

数時間経ち、夕食が運ばれてくるものの、吐き気でとても食べられませんでした。

その日はそのまま就寝。

入院生活

手術が終わり、そこから確か2泊かな?(うる覚えですみません)入院です。

とにもかくにも、暇!笑

ですが僕は読書が何よりも大好きなので、スマホで電子書籍を読み漁ってました。これはこれで有意義な時間を過ごせました。

食事も、美味しいとまではいきませんが、普通に食べれましたよ。

ホテルへ移動

退院後は、アテンド会社が用意してくれたホテルへ移動します。

アテンドのスタッフの方も同じホテルに滞在しているので安心です。

見てもらえばわかりますが、めちゃくちゃ快適です!

キングサイズのベッド、ボトルウォーター入りの冷蔵庫、電子レンジ、Wifiも無料で使えます。

外にはプールもありましたよ!手術後で入れないけど!

一人でテンションマックスでしたね~。さあ、不安だった手術は無事終わり、あとは遊ぶだけだ!

もちろん、体が第一優先なので、決してムリはいけません。

突然ものすごい勢いで雨(スコール)が降ってきたりと、いちいちテンション上がってました。ホテルにいるだけで楽しい!

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ご褒美の、タイ観光!

このためにタイに来たといっても過言ではないです。

僕がタイで絶対したかったこと。それは、「像に乗ること」&「ニューハーフショーを見ること」の2つ。

アテンドの方は、希望するところに連れていってくれます。早速、像とニューハーフショーを見に行きたいと伝えました。

早速、退院した次の日に、像のテーマパークのような所(名前忘れました)に連れていってもらいました。

像かわいい!

その夜に、ニューハーフショーにも連れていっていただけるとの事。

たのしみ!!

↑↑ニューハーフショー、想像していたよりかなりクオリティ高いです。かなり華やか。

色々な国の有名な歌手を真似たりして、お客さんを喜ばせてくれます。

美空ひばりの「川の流れのように」が流れた時には、何だか日本が恋しくなりました。

ってか美空ひばりって。チョイスが素晴らしい。日本分かってるじゃん(上から目線)。

近くから日本語が聞こえてきました。やっぱり日本人の観光客多し。

帰り際に、「悪魔のフルーツ」とまで言われるドリアンのアイスクリームを食べました。

ドリアンは、アルコールと一緒に食べると、お腹で発酵・膨張し、死に至るとの迷信があります。

いや、それ以前にさ、匂いが危険

言葉で表現するのが難しいですが・・・吐き気を催しかねない匂い。

これも人生経験。良い思い出となりました。

他の日にも、色々なところに連れて行ってもらいました。

ショッピングセンターのMBKは、服や食べ物、雑貨と何でも揃っていて、1日過ごしても飽きないです。何より涼しい・・・笑

↑↑タイの有名な寺院の1つ、ワットポー。

大仏が横に寝てる!ゆるくて、タイらしくて可愛い。

 

タイの食べ物も美味しい!人によって好き嫌いが分かれるようですが、僕は何を食べても美味しかったです。

特に鳥料理のカオマンガイ、屋台で買って食べたらかなりの美味でした。

いやー、いきたいところに行って、食べたいものを食べたいだけ食べて、観光に使ったのは日本円で2万円もいかなかったぐらい。タイ最高。

寂しいけど、日本へ帰国

4日ぐらい、ホテルに滞在しながら観光を楽しみ、とうとう日本へ帰る日が来てしまいました。

タイへ来るまでは不安いっぱいですが、日本へ帰国となると寂しい気持ちがいっぱいでした。

夢のような日々でした。南国大好き。

また来たいな。今度は思いっきりタイの美味しいビールをたらふく飲むぞ!(手術後はアルコール禁止だったので・・・汗)

夜遅くの飛行機に乗り、成田を目指します。

帰りはかなり飛行機内が空いていて、横並び3席を一人占め。ゆったりと過ごせました。

飛行機の窓から、遠ざかるタイを見つめ郷愁に浸ります。

「ありがとう、タイ。また来るよ」と心の中でささやきます。

とは言え、なんだかんだ僕は日本が1番好き。

日本についた途端、ものすごい安心感。

タイにしてよかったです

もちろん、人それぞれ事情や価値観は違うため、あくまで僕個人の感想です。

日本で手術を受けたら出来ない経験を出来、とても満足です。

(ただし、乳頭縮小手術を同時にするのはおすすめしません)

ftm【失敗談】胸オペ&乳頭縮小手術を同時にして後悔した話

2018年9月13日

タイの病院なんて、普通に生きてたら行けないですからね。(え?別に行きたいと思わない?)

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