映画『来る』圧倒的な存在感「松たかこに惚れました」(あらすじ感想)

映画『来る』

え?何が来るの?と興味が抑えられず映画館にて鑑賞しました。

やっぱり映画館で見るホラー映画は格別ですね。しびれました。

何にしびれたかって、そりゃあ、松たかこにです!

一切表情を変えず「あれ」に対峙する松たかこ演じる霊媒師に完全に惚れました(笑)

松たかこがスクリーンに表れると感じる圧倒的な安心感を、ぜひ劇場で堪能して欲しい。

「嫌われ松子の一生」「告白」の中島哲也監督作品と知り、「後味悪いかもな~」なんて思いながら見ましたが、良い意味で期待を裏切られました。

予告動画の100倍面白い。

これは映画館で見て本当に良かったです。

まさに、「最恐エンターテイメント」でした。今まで見たホラーで1番好きかもしれない。

1番気になっていた「あれ」の正体は最後まではっきりしませんでしたが、そんなんどうでもよくなるぐらい面白かったです!!

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映画『来る』あらすじ

恋人である香奈(黒木華)との盛大な結婚式を終え、幸せな新婚生活を送っていた田原秀樹(妻夫木聡)の会社に、ある日謎の女性が訪ねてくる。

後輩が女性から預かった「知紗さんの件で」との伝言に田原は動揺を隠せない。知紗とは香奈が妊娠した2人の子供に名づけたばかりの名前だったからだ。

女性の正体がわからないまま、伝言を受け取った後輩が謎の死を遂げる。

その2年後、秀樹の周りで不可解な出来事が起こり、不安になった秀樹は親友の知り合いから霊媒師・真琴(小松菜奈)を紹介してもらう。

予想以上に凶悪な「あれ」に動揺する真琴の元に、真琴の姉で最強の霊媒師である琴子(松たかこ)から電話がかかってくる。

迫り来る凶悪な「あれ」に対処すべく、琴子は日本全国から有能な霊媒師を集め「あれ」を迎え入れるが・・・

原作

『来る』感想

おしゃれなオープニングに心つかまれる

洋楽とともに流れるオープニング映像がめっちゃキレイ&不気味で惹きこまれます。

もうこのこの時思いましたね。「この映画は当たりだ」って。

長年ホラー映画を見続けて来た直感です(笑)

最強霊媒師のクールな格好も、全国の霊媒師が行う除霊の儀式もシュールで、もはやかっこよかった。怖いというよりワクワクします。

まさにお祭り。祭りは祭りでも、血祭りですが・・・

でもそんなグロい描写はないので、グロいの苦手な人でもわりと大丈夫だと思います。

ゾクゾクする心理的恐怖

「あれ」に狙われるのは、心が弱くてもろい人間。

登場人物が次々と弱みに付け込まれて「あれ」に怯えます。

1番の見どころはやっぱり、秀樹(妻夫木聡)が狙われるところですね。

秀樹がいよいよ「あれ」と対峙しなければならなくなった時。

霊媒師・琴子の携帯電話越しでのアドバイスに従い部屋中の鏡を割り、刃物を隠し、たくさんの水を入れた茶碗を廊下に置いて「あれ」を迎い入れるシーン。

「それでは’’あれ’’を迎い入れましょう」

いざその時になると家の電話が鳴ります。かけてきたのは琴子。

「何で?琴子とは今携帯で話しているのに・・・」

2つの同じ声は、全く正反対の助言をします。秀樹は当然パニック。

そう、どちらかの電話が琴子ではなく「あれ」なのだ。

「どっちが本物の琴子のアドバイスなんだ?どちらに従えば助かる?」という緊迫感が最高。

松たかこの冷静すぎる美声により、逆に緊迫感が増しているように感じました。

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程よいお笑い要素

クスッと笑えるシーンもちょこちょこあって、134分という長めな作品にも関わらず疲れませんでした。

琴子が、「最近はこういったものも邪気を払う効果があるようなので」とマジメな顔でその辺のスーパーに売ってそうな除菌スプレーを体にかけるシーン。良い感じに緊張がほぐれました。

そういえば、どっかのユーチューバーが、「ファブリーズに除霊効果がある」なんて言ってましたが、本当にそうなのかもしれませんね。

最近、除菌スプレーや除菌シートが売れている日本。もしかしたら日本には邪気があふれていて、僕たちは無意識に邪気を払うためなにかと除菌グッズを求めてしまうのかも。

信じるか信じないかはあなた次第です(笑)

琴子が岡田准一演じるライターを「手伝って欲しい」と頼み巻き込んだにも関わらず、「自分の命は自分で守ってくださいね」と突き放し、儀式が始まっておろおろする岡田准一を邪魔だと殴るシーンは個人的に1番ツボでした。

「いやいや、自分から頼んでおいてそれはないでしょ」とw

もはや松たかこは、「全国から霊媒師集めなくても一人でいけるっしょ」ってなぐらいの強烈な存在感を終始放っておりました。

最後に

『来る』は、しっかりと恐怖を描きながらもエンターテイメント的な楽しさを堪能できる傑作映画です。

それでいて、登場人物たちのどろっどろな人間模様が豪華キャストにより生々しく描かれ、グイグイ映画の世界に引きずれこまれます。

ラストの盛大な除霊儀式も盛り上がって、大満足の作品でした。

エンドロールもクセがあって最後の最後まで面白かったです。

結局「あれ」の正体は明かされず終わりましたが、それはそれでよかったです。わからないからこその怖さも味わえますし、「あれ」という曖昧な言葉で表現する日本らしさも感じたりして微笑ましいぐらい。

松たかこを拝みに、もう一回映画館に見に行っちゃおうかな・・・

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