『インスタント沼』麻生久美子の魅力が炸裂する脱力コメディ(あらすじ感想)

amazonプライムビデオにて、映画『インスタント沼』鑑賞。

いいわ~・・・

麻生久美子の魅力が炸裂してます!

三木聡監督は、過去にドラマ『時効警察』を手掛けてるんですね。

三木監督の笑いのセンス、好きだわ~。好きな人はとことんはまるシュールなコメディです。

三木監督は麻生久美子の魅力の引き出し方をわかっているし、麻生久美子も三木監督が自分に求めているものをわかってる、そんな感じ。

タイトルからして展開の全く読めない(というか読む必要もない)物語でありますが、ラストのオチまで思いっきりシュールで、個人的に大好きです。

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『インスタント沼』あらすじ

雑誌編集者の沈丁花ハナメ(麻生久美子)は、担当していた雑誌が休刊となり退職する。

偶然の出来事から実の父親が分かり会いにいくと、骨董屋を営む怪しい男、‘‘電球‘‘」(風間杜夫)が現れる。

電球を訪ねるうちに骨董品にはまり、自分で骨董屋を営むことを決意するハナメは、電球から「宝が眠る蔵の鍵」を100万円で売りつけられるが・・・

監督&キャスト

監督:三木聡

キャスト:麻生久美子、加瀬亮、風間杜夫、相田翔子、ふせ えり、松坂慶子、松重豊、宮藤官九郎

『インスタント沼』感想

あらすじを読んだだけでも、ぶっ飛んだ映画であると察してもらえると思いますが、本編はその100倍ぶっ飛んでいる物語でした。

アホか!と突っ込みたくなる小ネタが終始入れられていて、飽きることが全くありませんでした。

ハナメが変な被り物を意味もなく被って窓辺で立ち尽くしているのを、温水さん演じるサラリーマンが外から見て困惑するシーンは、今思い出してもじわじわ来ます(笑)

絶妙な間が最高です。

被り物かぶって突っ立ってるだけの映像で笑えるって、監督天才じゃね?

元同僚と一緒に、白い商品だけ展示する骨董屋に行くシーンもお腹かかえて笑いました。

ゆる~いコントを見せられている感覚です。

それでも、シュールなお笑いだけで終わる映画ではありませんでした。

自分の骨董品屋を始めるもテンションが上がらず、つまらなそうにしているハナメに、「そういう時は、水道の蛇口をひねるんだ」と言い出す電球おじさん。

水道の蛇口をひねって水を出しっぱなしにし、自動販売機で飲み物を買って帰るゲームを突然始めます。

水が洗面台からあふれる前に戻れるかどうか、というスリルを味わう遊びです。

洗面台で成功すると、今度はお風呂の蛇口をひねり、「飯に行こう」という電球おじさん。

2人は猛ダッシュで近くの店に駆け込みます。

そんなこんなで、ハナメの元気は回復し、骨董屋も大繁盛。

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これ、アホみたいなゲームですけど、とんでもない核心を付いている気がします。

人生面白いこと無いな~なんて時は、どうやったら面白いと感じられるか、自分で工夫すればいいんですよね。

面白いことが無いなら、作ればいい。

究極、人から無意味に見られることでも、自分が面白がることが出来れば、人生は特別なことが無くとも楽しいのかもしれません。というか、絶対そう。

で、何に価値を感じるかというのも、自分が決めればいい。

ある人にとってはゴミでも、ある人にとっては宝物

ハナメのこのセリフが刺さりました。

他人がどう思うかなんて関係ない。自分が良いと思えばそれでいい。

生き方だってそう。

滑稽でも笑われても、自分軸を持って生きていこうぜ!的なメッセージを勝手に受け取りました。

後最に:ラストのハナメの名言もゆるくて良い感じ

最後のハナメのセリフがまた程よくポジティブな余韻を残してくれました。

 

世の中の出来事のほとんどは大したことないし、

人間、泣いてる時間より笑ってる時間の方が圧倒的に長いし、

信じられないものも見えるし、

一晩寝ればたいていの事は忘れられるのよ。

とにかく!水道の蛇口をひねれ!

そして、その嘘と意地と見栄で塗り固められたしょうもない日常を洗い流すのだ~!

人生もうちょい気楽に生きましょう♪

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