『ゲットアウト』ネタバレ後に見ると怖さ倍増の傑作映画!(ネタバレ感想)

胸糞わるそうな映画だな、見なくていいや。と思い、ネタバレしているレビュー記事を読んだ結果。

「やば、映像でどうしても見たい」と心くすぐられ、即鑑賞。

映画『ゲット・アウト』、展開知ってても面白く見れましたよ。

むしろ知っているからこそ、登場人物のセリフの真意や正体などがわかるので、ネタバレ後のほうが恐怖感は倍増すると思います。

でも、やっぱ「え?どういうこと?どうなっちゃうの?」という初見ならではのドキドキも味わいたかったな・・・

というわけで、まだ見ていない方は、ネタバレ見ずに鑑賞することを強くおすすめします。

ただ、「あそこのあれはそういうことだったのか~!」っていう伏線がふんだんに盛り込まれていて、また確認しに見返したくなると間違いなしです。

クセになるな、この映画。自信を持ってお勧めできる映画です!

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映画『ゲット・アウト』あらすじ

写真家の黒人青年・クリスは、白人の恋人・ローズの実家に招かれる。

黒人の自分を恋人として受け入れてもらえるか懸念していたクリスだが、ローズの家族はクリスを歓迎する。

「オバマに3期目があれば投票していた」などと黒人への偏見を感じさせない父親だったが、家には黒人の使用人が2人。違和感を覚えずにはいられないクリス。

タバコは悪習慣だと、催眠術でやめさせようとする母親。コミュニケーションが上手くとれない使用人の2人。違和感は募るばかりだ。

後日、今は亡きローズの祖父を慕った親睦会が開かれ、たくさんの白人がローズ家を訪れる。

白人達がクリスに向ける視線もどこかおかしい。そんな中、訪問客の中に黒人の青年を見つけ、話しかけるもやはりどこか会話がかみ合わない。

そしてその青年を写真に撮った瞬間、青年は鼻血を出し豹変。「出て行け!」とクリスに襲い掛かった。

不審に思ったクリスが、親友に青年の写真を送ったことで驚愕の事実が発覚。クリスは身の危険を感じ、すぐに帰ろうとするのだが・・・

『ゲット・アウト』感想(ネタバレ含む)

いや~、とんでもない映画を見てしまいました(褒めてます)。

ローズの弟ジェレミーが黒人を拉致し、黒人の体を自分の物(というか自分の体)にしたい白人を集めてオークションを開催。

見事落札した白人がその黒人の体を乗っ取る(自分の脳を黒人に移植する)手術を行う、とんでもない家族のお話でした!

黒人のたくましく瞬発力のある健康な体が目当ての、気違い集団。クリスにタバコをやめさせようとしたのも、自分達の物になるその体を健康に保っておきたかったから。

「まるで人生は悪趣味な冗談さ」というセリフそのものの映画でした。

黒人差別ない振りして、最後黒人をいたぶる作品なんでしょ?なんて思ってみちゃうと衝撃半端ないでしょうね。

この手術の残酷な所は、体の持ち主(黒人)の脳が少し残されることで、わずかに意志が残ること。

写真を撮ったとたん「出て行け!」とクリスに襲い掛かった青年も脳は白人のもの。写真のフラッシュによって脳が刺激され、一時的に黒人の意志が外に現れたと考えられます。

だから「出て行け!」というセリフは、クリスを身を案じた「逃げろ!」という意味だったわけです。

使用人ジョージナの涙の意味が怖い、怖すぎる・・・

そして何といっても、黒人の使用人・ジョージナが「no! no! no! no !no! no! no 」と言いながら、満面の笑みで涙を流すシーンはマジで腰抜ける(汗)

ネタバレ知ってる状態で見るとまじで怖いです。あの涙は体を乗っ取られた黒人のものだったんですね。

悲しみ・悔しさの感情を表そうとする黒人をなだめるように、乗っ取った白人女性が「出てきちゃダメ(ノー)よ」と押さえつけるように笑っていたのかな(僕はそうとらえました)・・・なんて思うとね、ぞっとしました。

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夜、使用人の黒人男性がクリスに向かって猛ダッシュしてきたのも、クリスがタバコを吸うのを阻止するためだったのかな。こわ。(このシーン必見です)

ちなみに、この使用人2人の中身(脳)は、ローズのじいちゃんとばあちゃん。

最後クリスが脱出するクライマックスで、ローズが「おばあちゃん」「おじいちゃん」と呼んだことから判明。こういうスマートなネタバレの仕方、ナイスです。

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1番怖かったのは、恋人のローズ

親睦会も嫌がっていたり、クリスと一緒に帰ろうとしたり、途中までは「ローズだけは正常な白人か?」なんて思ったらとんでもない。1番やばい奴でした。

クリスが車の鍵を探している最中に見つけたローズの写真の束。黒人男性とのツーショット写真が何枚もありました。その中には、使用人・ジョージナとの写真も。

「クリスが初めて付き合った黒人男性」なんてのは嘘。身体能力の高い健康な黒人男性にハニートラップをしかけ、実家に連れて行くのが彼女の役目。

2人で実家に行く途中鹿を撥ね、やってきた動物管理局の人にクリスが身分証明を求められたのを「彼は運転していないから見せる必要は無い」と、クリスを差別から守っていると思いきやそうではなかった。

もう帰ることはないクリスの足取りを、実家付近に残さないためだったんですね。伏線の張り方がほんと秀逸。

ローズは最後、真っ白なブラウスを着て、白い飲み物(ミルクかな?)を飲みながら、ネットで次の獲物を探していました。

おい、これって・・・ローズが白人至上主義だってこと表したいのかい?こっわ!!

ラストは意外と後味悪くない

オークションによりクリスの体を乗っ取る白人が決まり、脳の移植手術が決定。

最後はイスに縛られるも、イスの綿で耳栓をし、催眠を回避。

隙をついて弟ジェレミーを殴り、部屋を脱出。次に鹿の剥製の角で父親のお腹を刺して成敗します。

催眠道具のティーカップを割り、母親をナイフで殺し家を出ようとするも、ドア手前で弟ジェレミーが再び登場。

ジェレミーをこれでもかとぼっこぼこにし、家を出て車を出します。

とここで使用人のジョージナ(ばあちゃん)が飛び出してきて轢いてしまいます。

クリスは放っておけず助手席に乗せるも「家族をめちゃくちゃにしたわね」と発狂し襲ってきますが、木に衝突し、ばあちゃんお亡くなりに。

ここでローズが猟銃を持って登場。「おじいちゃーん」と呼ぶと、もう一人の使用人が得意の猛スピードで走って来て、クリスを拘束。

クリスがスマホでじいちゃんを撮ると、そのフラッシュで本来の黒人の意識に戻ります。そのことに気づいていないローズ。

自分の意識が戻った黒人はじいちゃんを演じ「私がやろう」とローズから銃を受け取り、ローズの腹に一発撃ちその後自分を撃ち自殺。

ローズはまだ生きており、猟銃に手をかけようとするも、クリスがローズの首を絞める。

ここで警察の車が!と思いきや、空港警察の親友でした。

クリスが親友の車に乗り込み、走り去って、エンドロール。

最後の最後、警察じゃなくてホッとしました。あの状況で警察きちゃったら、クリスが現行犯で捕まりますからね。それは後味悪すぎる・・・

この後警察の捜査が入ってクリスがどうなるのかわかりませんが、そこまで気にする余力は残らないほど、お腹いっぱいな内容でした。

1回見ただけじゃ消化しきれません・・・

クリスの脱出劇はなかなかバイオレンスな感じでしたがそんなにグロくなく、親友の陽気なキャラで後味も悪くなかったです。

よく考えたら、表面上黒人を差別していないように見えた白人達ですが、結局やっていたことは黒人の人格・人権を全く無視した行いなんですよね。

黒人差別の根強さを表した映画でもある気がします。

見れば見るほど怖い映画、間違いなく傑作映画です!

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