10数年ぶりに見ましたが、やっぱりこれは名作。正真正銘の傑作。
実在の人物をモデルに20年前に作られた映画ですが、全く古くない。
むしろ、閉塞感漂う現代を生きる僕達にこそ、必要な映画だと感じました。
絶望は、「笑い」と「ユーモア」で希望に変わる。
鑑賞後は、曇り空から陽の光が差し込んだような、そんな気分です。
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『パッチ・アダムス』あらすじ
自殺未遂を繰り返すアダムスが、自ら精神病院へ入院するところから物語りは始まる。
入院した病院では、医者は患者とコミュニケーションを取ろうせず、形だけの診察をし威圧的に接してくる。
患者として、医療のあり方に不満をもつアダムス。
そんな中、笑わせることで入院患者達が心を開き、症状がよくなる事に気づく。
そんな彼に、入院患者の中にいた大富豪のアーサーは、「パッチ(傷を治す)」というニックネームをつける。
笑いやユーモアで病気を癒す医師になることを決意し、医科大学に入学。
患者に関わりたいと、大学付属病院に侵入し、入院患者を笑わせる。
最初は勝手な行動に看護師達も怪訝な顔をするが、病室に笑顔が増え投与する薬の量も減っていく状況に、次第にアダムスを快く受け入れるようになる。
アダムスは、「世界中からボランティアを集い、笑いで病人の苦痛を癒す病院」を立ち上げることを決め、手始めに仲間達と山小屋で病人を受け入れ始める。
ところがこれを許さなかったのは、患者に寄り添う事より、医者の威厳を重要視する医学部長だった。
アダムスの自由な行動が気に食わない学部長は、アダムスに退学命令を出す。
不当な処分だと憤慨するアダムスは、医師会に判断を要請。アダムスの退学処分が不当であるかを審査する公聴会が始まるが・・・
『パッチ・アダムス』感想
確かこの映画、小学生の頃見たのですが、ず~っと頭に残ってました。好きな映画として。
同じくロビン・ウィリアムズ主演映画『ジャック』と並んで大好きな映画です。
内容を断片的にしか覚えていなかったので、30才になった今改めて見てみました。
いやー、やっぱりいいですね。
シリアスな展開もあるのですが、基本笑えます。
産婦人科の来賓を迎えるために、アダムスが講堂の入り口に施したアート(ちょっとここには書けません)とか、ユーモア最高です。
僕はこの映画を見て、『ライフ・イズ・ビューティフル』を思い出しました。
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『ライフ・イズ・ビューティフル』は第二次世界大戦下、ナチスの強制収容所に収監された家族を描いた作品です。
この作品もまた名作ですよね。父親が息子に、収容所での生活をゲームだと嘘をつき、命がけのユーモアで息子を絶望させることなく生き延びさせる話。
収容所の生活はどう考えても、辛い意外のなにものでもないはず。
どんな理不尽な扱いも、父親のユーモアで楽しいゲームに変わります。
命がけの父親の愛情が苦しいくらい胸に詰まってくる映画ですが、もう1つ強く感じたことがあります。
それは、「絶望の中を生き抜くために必要なのはユーモアだ」ということ。
笑いやユーモアは病気だけでなく、絶望を希望に変える力もあると。
とりわけ現代人は笑いを求めてますよね(僕もその一人)。
閉塞感が漂う社会で生きるため、笑いを本能的に求めているとも言えます。
最後に
笑いやユーモアが人に癒しや希望を与えること、そしてこの映画からもう1つ大切なことを教わりました。
アダムスは言います。「彼ら(入院患者)を助ければ悩みを忘れられる。僕は彼らを助け、大きな喜びを知った」と。
人間には他の動物にはない本能があるそうです。それは「人が喜ぶ姿を見ると自分も嬉しくなる」というもの。
ステキな生き物じゃないか、人間。
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