映画『情婦』期待は裏切られたけど超傑作でした(あらすじ感想)

正直に告白します。

僕が映画『情婦』を見たのは完全な下心でした。情婦。なんとも男心をくすぐる「ムフフ」なタイトルではありませんか。

U-NEXTで映画を物色していた所、名作のカテゴリーにこの『情婦』があり、このパッケージ画像に見事に釘付けにされました。

不朽の名作で「ムフフ」なシーンを期待して再生した愚か者の僕でしたが、その下心は完全に裏切られました。が、それが良かった。

とんでもなく面白い傑作映画でした!白黒映画、今まで敬遠しててごめんなさい!

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あらすじ

敏腕弁護士ロバーツは、裕福な未亡人を殺害した容疑にかけられたレナードから弁護の依頼を受ける。

殺害された未亡人の家には、レナードと使用人の指紋のみ。しかも未亡人はレナードに多額の遺産を譲渡する遺言書を書き残すなど、誰がみてもレナードが殺害したと疑う状況だった。

それでも無罪を主張するレナードのために奮闘する弁護士ロバーツ。

裁判が始まり、検察側の証人としてレナードの妻であるクリスチーネが証言台に立つ。そこで彼女は思いもよらない証言を口にしだす・・・

感想

映画の最後に「この映画をご覧になってない方々のためにも、結末は決してお話にならないように」とナレーションがあったので、ネタバレしないよう気をつけて感想を書いていこうと思います。

ってか「まだ見てない人にネタバレしないでね」なんてナレーションする映画初めてで、60年も前に作られた作品なのに新鮮に感じました(笑)

というわけで、ネタバレなしで感想をつづっていこうと思います。

もうとにかく、みだらな題名とは程遠く上品かつユーモアにあふれた、緻密に作りこまれた法廷ミステリー作品でした。

ラストは怒涛のどんでん返しに笑ってしまうほどの衝撃。結末を口外しないように釘を刺すだけありますよ。

見どころ①弁護士と看護師のやりとり

まず、弁護士ロバーツ(チャールズ・ロートン)と看護師プリムソル(エルザ・ランチェスター)のやりとりがね、コメディな感じでいい味出してます。

心臓病で退院したばかりのロバーツに、終始付き添って健康管理をする付き添いの看護師。

「ブランデーもダメ、たばこもダメです!」

「昼寝をしましょう」

「お注射の時間です」(この登場シーンもクスッと笑えます)

と口うるさく言ってくる看護師にうんざりするロバーツ。その表情が僕はけっこう好きです。男性はけっこうロバーツに共感する人多いのでは?(笑)

話としてはけっこうシリアスなのですが、この2人のやりとりで和みます。って思ってたらこの2人、実の夫婦だとか。

なるほど、だからあの空気感だったのかと納得しました。実際の夫婦を役に起用するセンスもすごい。

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見どころ②美脚にうっとり

とあるシーンで、レナードの妻クリスチーネ(マレーネ・ディートリヒ)の片足があらわになります。

これがほんと美脚!白黒だからなおさらそう感じるのか、ほんと美しい・・・

脚だけでなく全体的にきれいな女優さんで、目の保養に最高でした。

見どころ③衝撃すぎるラスト(ネタバレなし)

ラストはですね。まず「ん?!どうしたどうした?」ってなります。ただし、これはありがちな展開。

その次の展開では「まじか!やられたわ・・・」と悔しくなります。

そんで最後。「まじか、そうきましたか!」と切なくなります。

そんでもって最後の最後。「ありゃりゃー!」と開いた口がふさがりません。

ここで終わったらなかなか後味の悪い感じで終わりそうでしたが、最後裁判が終わった後の弁護士と看護師の微笑ましいやりとりで心はほっこり。後味は悪くありません。

シリアスとコメディのバランスがほんと天才的です。

最後に

「『情婦』なんて邦題がよろしくない」なんて意見もありますが、少なくとも僕はこのキャッチーな題名でなければ見なかったかもしれないので、個人的にはこの題名にしてくれて感謝です。

それに最後まで鑑賞すれば、情婦という題名はなかなか的を得ているとも感じます。

後から知りましたが、情婦の原作はアガサ・クリスティなんですね。そりゃあ面白いわけだ。

そして今回初めて知った、ビリー・ワイルダー監督。調べてみると数々の傑作を作り出した天才的な監督のようですね。

「ビリー・ワイルダーの最高傑作は?」という質問が知恵袋でされているのを発見。

たくさんの方が回答していて、どの方も1つの作品に絞ることが難しいという様子が文章から伝わってきました。

他の作品も見たくなってきた!

U-NEXTで他にもビリーワイルダー監督作品が見放題なので、31日間の無料お試し期間で見れるだけ見ようと思います!笑

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