人生が無性に愛おしくなる映画『メッセージ』あらすじネタバレ

「何この宇宙船、ばかうけにしか見えない」

「何この宇宙人、巨大タコがスミ吐いてるだけじゃん」

違うって!お願いそんな突っ込み気にしないで!そんな突っ込みがどうでも良くなるぐらい、この映画のメッセージは素敵なんだって!

まだ見てない方は、この記事を読まずに見て欲しい。そして、気持ちよくだまされてほしい。

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映画『メッセージ』あらすじ

突如地球上に現れた12隻の巨大宇宙船。

その12隻の宇宙船は世界各国に散らばっており、世界が混乱状態に。

何の目的で地球にやってきたのか、その意図を探るため送り込まれた言語学者のルイーズ。

徐々に解読されていく宇宙人のメッセージ。と同時に、世界各国の政府はしびれを切らし攻撃への準備を開始。宇宙船との全面戦争が刻一刻と迫っていた。

やがてルイーズは宇宙人のメッセージを解読、人生観を一変する真理にたどりつく・・・

ネタバレと感想

この映画、「ばかうけ型宇宙船」とか「タコみたいな宇宙人」なんて突っ込みはどうでもいいんですよ。大事なのはそこじゃない。

宇宙人の真意を探るために送り込まれた言語学者のルイーズ。時おり彼女の頭に浮かぶ、娘の記憶。この娘との記憶が真相解明のヒントを与えてくれます。

そして、娘の記憶からのヒントで全面戦争を止めることに成功。

ただ、「3000年後に地球人の助けが必要になるから、地球人を助けに来た」というのが宇宙人の目的だったわけですが、いったい何から地球人を守ろうとしていたのかは分かりませんでした。

謎の宇宙船が来たことで世界中がパニックになり、そのパニックを沈めて終わった気がする。プラスマイナスゼロな気が・・・

でもこの映画においてこの宇宙人は特に重要ではありません。

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いや~、完全に騙されました。娘の記憶は過去のものだと誰もが思ったでしょう。冒頭シーンでも、娘が病気で亡くなるシーンがありました。てっきり娘を病気で亡くした言語学者だと勘違い。

映画も終始薄暗い雰囲気で、ルイーズも影のある感じなのも相まって上手く騙されましたね。

ヒントを与えてくれた娘との記憶、それは過去の記憶ではなく、未来に経験する記憶。

未来、産んで育てることになろう娘の記憶が、現代へヒントを送ってくれていたんですね。そしてその父親は、一緒に宇宙人の言語を解読しているパートナー・イアンでした。

すべてを解決したルイーズは、残酷な選択を迫られることになります。

イアンと結ばれ二人の間に生まれた子は、病気になり亡くなる運命。そして、イアンとも離婚し一人になることは分かっている。

それでもそんな人生を選ぶのか?

最後迷うルイーズはイアンにこう尋ねます。

「これから起こる事を分かっていたとしたらどうする?」と。

それに対しイアンは、「その時に感じた気持ちをもっともっと相手に伝えるだろう」と答えます。

そこでルイーズは全て受け止めます。「これから何が起こるかわかっていても、その一瞬一瞬を大切に生きていこう」って。

イアンと抱き合ってフィニッシュ。

僕は2回この映画を見たのですが、内容を知ってみると冒頭シーンからうるっと来ます。

娘を愛おしく見つめるルイーズ。娘の運命を知っているルイーズが、娘との時間を大切にしようとする眼差し。

人生の目的は、大切な人との時間を味わうこと

僕が感じた映画『メッセージ』から受け取ったメッセージがこれ。

「どんな運命が待っていようと、そしてその運命を知っていたとしても関係ない。大切な人と愛おしい時間を過ごすために生まれてきた」って。

結局今なんですよね。今、この一瞬一瞬を大切に生きること。それしか出来ないし、それが1番大切なんだと。

ルイーズに限らず、誰もがいつかは大切な人と別れる運命にあります。自分が先が、相手が先かの違いだけ。

いつかお別れがくるのは分かっている(その事実から目を背きがちだけど)。だから、相手への気持ちをちゃんと伝えよう、一瞬一瞬を大切に生きよう、人生は愛おしいものなんだというメッセージをくれた映画です。

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