【ftm】カミングアウト済みの友達からの扱いに傷ついた体験談

心は男性でありながら女子高に通っていた僕には、女性の友達が多いです。

高校を卒業してから12年ほど経った今でも、たま~に会う女子高時代の同級生が数人います。

自分がftmであることは、8年ぐらい前にカミングアウト済みです。

カミングアウトすることで、拒絶の反応をする友達はおらず、「性別は何であれ、あなたはあなただから問題なし」ってな感じで受け入れてくれました。

完全に安心しきっていた矢先、一人の友人からの扱いにひどく傷ついた出来事が起こりました。

相手に悪気がないのはわかるのですが、というか、悪気が無いからこそグサっと心が痛い。今回はそんな体験談を語ります。

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カミングアウト済みの友達からの扱いに傷ついた体験談

「久しぶりに会おうよ」

高校を卒業してからも付き合いのある女友達からLINEが来た事で、高校時代の2人の友人と久しぶりに会うことになりました。

3人の都合を合わせ、仕事終わりに待ち合わせをして、焼肉屋へ。

店の座席に着き、どの食べ放題プランにするかを一緒に決める際、事件は起こりました。

そこの焼肉屋は、食べ放題プランが3つぐらいあって、その中の1つに「女子会プラン」ってのがあったんですね。

その女子会プラン、1番安くてコスパが抜群に良い。

この時、「何か申し訳ないな。自分がいなかったらこの2人で女子会プランでお得に食べれたのに」なんて思っていました。

まだ戸籍は女性とはいえ、ホルモン治療により声も見た目も男性となり、男として生活している僕がいる時点で、女子会プランの選択肢は除外されるからです。

まあ、僕の場合は戸籍は女性のままですから、身分証明書を見せれば店員さんも女子会プランで受け入れるでしょうけど、それは人として反則だと思うので・・・

いや、それ以前に、男としてのプライドが許しませんが。

友人にもとっくの昔にカミングアウト済みだったので、僕が言うまでもなく女子会プランは候補から除外してくれているものだと信じきっていたんですが、それが甘かった。

3つのプランを見た途端、何の迷いもなく友人が発した「女子会プランにしよう!」との言葉に耳を疑いました

それでも、一緒に過ごした高校時代は女友達として認識されていたわけで、女友達扱いが抜け切れていない場合もあるから友人を責める気持ちは起こりません。

そこで、僕は控えめに渋ることにしました。

「いや・・・女子会ってのはちょっと・・・(自分を指差して)女子・・・ではないからさ・・」

何とも歯切れの悪い主張ですが、これで「女性扱いされるのが嫌だ」という僕の気持ちに気づいてくれることを期待しました。

それに対する友人の反応にショックを受けることになるのです。

何というか、「え?嫌なの?いいじゃん別に、女子会プランお得なんだし」ってなこと言ってきたわけです。

この時思いました。

「あ~。この子にとっては僕の気持ちよりも、焼肉を少しでも安く食べることの方が大切なんだな」って。

実際その友人が何を思っていたかは本人でないと分かりませんが、言われた僕はそう感じました。

単純に、ftmが女性として扱われる苦痛が全く想像も出来ないだけかもしれませんし、想像しようとすらしていないのかもしれない。

いずれにせよ、自分の気持ちをないがしろにされたことがショックでした

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人一倍、性別で苦しんできた僕にとって、たかが焼肉のプランだったとしても、女性のくくりにいれられる苦痛を全く考慮してもらえないのは辛い。

それが友人であるからこそ、なおさら辛い

僕が性別で苦しんできたことなんて、どうでもいいんだろうな。

結局、僕が女子会プランを渋ったことで、その場の空気が気まずくなったので、「女子会プランで良いよ」と僕が妥協しました。

ま、店員さんにバッサリと断られましたけどね。「すみません、このプランは女性のみの団体に限られるので」って。

店員さん、思いっきり断ってくれて、ありがとう!

女子会プランが断られた後、その友人が何て言ったと思います?

「へ~、〇〇(僕のあだな)って、男に見られてるんだね~」って。

ここまで来ると、ショックを通り越して、ムカつきました(苦笑)

正直、友達を続ける自信が無くなりました。

親しき仲にも、思いやりは必要

恐らくこの友人に悪気なんて全く無いんですよね。

何というか、「親しい仲だから、何も気を遣う必要は無いよね」ってなノリなのかなと思います。

僕がショックを受けたことすら気づいていないんだと思います。

きっと僕も、何気ないやりとりで気づかないうちに人を傷つけてるんだろうな・・・

この体験をして、僕は強く思いました。

親しい人の気持ち(特に悲しみや苦しみ)を決してないがしろにしないように気をつけようって。

悲しみや苦しみに少しでも気づいてあげられるように気を遣おうって。

そうやって意識しているだけでも、変わってくると思うんですよね。

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