魔女にかけられて呪いをとくのは、真実の愛。
呪いをとくのは運命の相手、というストーリーは鉄板ですよね。
(最近は、呪いをとくのが母の愛だったり、姉妹愛だったりと変化してきましたが)
映画『ペネロピ』の場合は違います。呪いを解くのは、王子様や家族ではありません。
真実の愛でペネロピの呪いをといてくれる人物とは・・・
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映画『ペネロピ』あらすじ
ペネロピは名家ウィルハーン一家の一人娘。
先祖が魔女から受けた呪いのせいで、豚の鼻と耳を持って生まれてきた。
名家の人間がペネロピに永遠の愛を誓うことが、呪いを解く唯一の方法だ。
世間の目を気にする一族は、ペネロピを家に閉じ込めて育てる。
18歳になったペネロピは、呪いを解いてくれる男性を見つけるため、お見合いをさせられる。
しかしペネロピの姿を見た途端、誰もが悲鳴をあげガラスを突き破り逃げてしまう。
そのたびに、ペネロピの存在を口外しないよう契約を交す。
そんな中、見合い相手のエドワードを口止め契約する間もなく逃がしてしまう。
警察に「恐ろしい豚人間がいる」とペネロピの存在を訴えても、誰も信じず妄想と気違い扱いされる。
決して妄想でないことを証明するべく、エドワードは新聞記者のレモンと手を組む。
2人は名家の子息でありながらギャンブルにあけくれるマックスを雇い、上着にカメラを仕込ませて屋敷に見合い相手として送り込み、ペネロピの姿を撮影しようと企む。
ペネロピの姿に驚きながらも拒絶をしないマックス。
何度も会ううちに惹かれあう2人。ペネロピはマックスに結婚を申し込むも、「結婚はできない」と拒否される。
マックスに結婚を拒否されたことにショックを受けたペネロピは、思い切って屋敷を抜け出し一人で生活を始めるが・・・
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『ペネロピ』ネタバレと感想
この映画のラストの展開が本当に大好きです。
冒頭で魔女が呪いをかけるシーンで、「呪いをとく方法は、一族の者からの愛」みたいなことを叫ぶんですがね、
この「一族の者」っていうのが気にかかってはいたんですよ。
だって一族の者って、ウィルハーン一族のうちの誰かってことですよね。
「どういうこと?血縁者の愛?呪いをとく愛って、アナ雪みたいに家族愛的な感じなのかな?」なんて思いながら見てました。
(それでも呪いをとくために他の名家の息子と見合いしてたんで、頭の中ハテナマーク・・・)
家を飛び出し一人で生活を始めたペネロピは、鼻をマフラーで隠しながら、友達を作り、初めて体験する外の広い世界に喜びます。
そんな中、酔いつぶれて豚鼻をさらしてしまうのですが、恐れられるどころか人気者になっていくんです。
豚鼻のまま人生をエンジョイするペネロピがラスト、「今の私が好き」と言った瞬間呪いが解けたところで納得。
当然ペネロピも、ウィルハーン一族の一員ですもんね。
豚鼻の自分を受け入れる、これこそ自分自身への愛。
自愛がテーマの物語だったんですね。
ちなみにマックスがペネロピの結婚を断ったのは、実はマックスが名家の子息ではなかったため。
つまり、自分ではペネロピの呪いをといてあげられないからと、泣く泣く身を引いていたことがわかり、最後はペネロピとマックスは結ばれます。
僕がこの映画を好きな理由
僕、魔女の呪いを王子様がとく、みたいなストーリーが大嫌いでして。
なんというか、「女性は男に幸せにしてもらうもの」みたいな押し付けを感じてしまうんです。
女性にとって、結婚てイコール幸せでしょ?みたいな風潮。
だからこの『ペネロピ』が、「自分を幸せにできるのは自分」というスタンスが個人的に大好物です。
「今の自分が好き」って一点の曇りもなく言えたら、無価値感や劣等感という名の呪いも解かれるんだろうな・・・
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