胸オペ済みftmの僕が、内摘(子宮卵巣摘出手術)を受けない理由

約8年間ホルモン治療を続け、胸オペも2年前に済ませたftmです(現在30才)

あとは、内摘(子宮&卵巣摘出手術)を受ければ戸籍も「男性」にすることが可能。

戸籍が女性だと面倒なことばかりで、変えられるものなら戸籍の性別もさっさと変えたいとは思うけど、どうしても決断できません。

その理由について、内摘を検討している当事者の参考になればとの思いで書いておきます。

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僕が内摘を受けない理由

これはシンプルに、「健康を損なうリスク」です。

実際会った方やネットで見かけるftm当事者で、内摘まで済ませて元気な人もたくさんいます。

それでも、「周りが大丈夫だから、自分も大丈夫だろう」という考えは危険。

ネットの情報を丁寧に拾っていくと、「内摘後に健康を損ねて仕事が出来ない」なんて事例に出会います。

そこまでいかなくても、「ホットフラッシュでしんどい時がある」なんて人にも会ったことがあります。

ホルモン注射によって女性ホルモンが抑えられているとはいえ、子宮・卵巣を取らない限りは微量に作られているのでしょう。それが内摘後にゼロになり、一気に更年期障害のような症状が出てしまうんだと思います。

一度内臓を取ってしまったら、取り返しがつかないですから、怖いです。

「ホルモン注射だってリスクがあるじゃないか」と思う方もいるでしょう。

もちろんホルモン注射を開始する時も、かなり悩みました。

「注射をせずに生きていくことはどうしても出来ないか?」

「ホルモン注射を打つことで生じるかもしれないリスクがあっても必要か?」

ということを、何度も何度も自分に問いかける日々。

当時は、「ホルモン注射を打った瞬間亡くなるリスクもある」なんて過激な情報もネットで見かけたもんだから、相当びびってました。

とはいえ、女性として生きていくことに精神的に耐えられなくなり、あっさり覚悟は決まりました。

どう考えてもホルモン注射のリスクより、女性として生きるストレスの方が体に害だと確信したからです。

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結局は、「覚悟が決められるかどうか」が決め手

内摘をして、それにより「取り返しのつかない事態になったとしても、手術したことを後悔しないかどうか」という覚悟があるかないかが決め手なんだと思います。

僕はその覚悟が出来ていないし、「ほんの少しでも迷いがあるのであれば内摘はするべきでない」という考えです。

「内摘するんじゃなかった」と後悔することが1番の悲劇。

以前、内摘まで済ませたとある方が、「もし手術をして寿命が大きく縮んでも、望む性別で生きていきたかったから迷いはなかった」と言っていました。

「ここまでの覚悟が今の自分にはないな」と気づいた瞬間でした。

僕の場合、「体に大きな負担をかけて男の戸籍で生きる」よりも、「女性の戸籍に面倒な思いはしつつ、確実に元気に過ごす」ことが価値があるとの判断です。

「健康は資産」という強い思いがあります。望む性別の戸籍で生きれても、それで健康を害したら意味がないと思ってます。

もちろん、内摘をしても元気でいられるかもしれないし、これから先「やっぱり男性の戸籍でないと生きていたくない」と思う日がくるかもしれませんが、全く焦っていません。

というか、絶対に焦ってはいけない。大切な自分のために。

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