どうやらかなり高評価のインド映画『ダンガル きっと、つよくなる』をDVDで鑑賞。
父親役のアーミル・カーンは、僕の大好きな『きっと、うまくいく』に出てた人だ!
若干タイトルに手抜き感はあるけど、「きっと、おもしろい」と思って見ましたよ。
「父と娘の絆の感動作!」ってな感じで評価が高かったんでしょうけど、僕個人としては正直あまり、というか全然感動できませんでした。
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『ダンガル きっと、つよくなる』あらすじ
レスリングの選手・マハヴィル(アーミル・カーン)は、国際大会での金メダル獲得を夢見ていたが、生活のためにその夢を諦める事になってしまう。
そこでマハヴィルはいつか自分の息子を金メダリストにしようと決意するも、生まれてきたのは4人とも女の子。
意気消沈し、金メダルを諦めかけていたある日。ケンカで男の子を打ち負かした長女と次女にレスリングのセンスを感じ、2人を鍛え始める。
遊ぶことも許されず日々厳しくトレーニングを強要してくる父親に、娘達は抵抗するが・・・
感想
レスリングで戦うシーンなんか、ほんと迫力あって見ごたえあるんですけどね。
やっぱり僕は、「自分の夢を子どもに押し付ける」ような話を美談だと思えなくて。物語に共感できず、むしろ娘達が可哀想だなという思いが1番強かったです。
「トレーニングで髪が痛むのが嫌」と言う娘の髪を無理やりばっさり切り落とすシーンとか、ほんと心痛みます。
女の子らしい格好をしたいのに、男みたいな髪型に男みたいな服装着せられて学校に登校。屈辱でしょう。
これがもし、男の子をボコボコしした時の快感が忘れられず、「父ちゃん私、霊長類最強の女になりたいの!」なんて言い出して、それに対して父親がしごきあげるというならわかる。
でもこの映画は、完全に父親が娘を、自分の夢の奴隷にしています。
当然、いきなりそんな生活させられて、父親に抵抗をするわけです。
まあ抵抗とは言っても、父親の目覚まし時計の鳴る時間を遅らせたり、1日サボって遊びに行ったりするぐらいですけど。
で、トレーニングをさぼってとある結婚式に参加します。
その式の花嫁に父親の愚痴を言うと、「愛されてるのよ。私なんか、物心ついたときから家事をさせられて、14歳になったら厄介払いで知らない人と結婚よ」と花嫁は2人を諭します。
いやいやいやいや、「娘の意思を全く無視する」という致命的な問題は一緒だろうが!と1人突っ込みいれてました。
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そんな僕の突っ込みもむなしく、2人はなぜか花嫁の発言に感化され、父親の愛情(という名の支配)に応えようと心機一転、がむしゃらにトレーニングを始めます。
で、紆余曲折ありながらも、父と娘の絆とやらで金メダルを獲得するわけです。
そりゃあ、せめて金メダルぐらい取れなきゃ、救いようのない話になっちゃいますよ。
過去作の『きっと、うまくいく』が「人生好きなことやってこうぜ」みたいなノリで爽快で大好きだったので、その対比もあってか僕は今作には感動はなかったです。
これ、実話を元にしたものだとか・・・
散々な感想を書きましたが、これ実話を元にしているんですね。
きっと日本のアスリートの中にも、親の期待で子どもをアスリートに鍛え上げるというパターン、あるんでしょうね。すみません、あまりスポーツの話得意ではないので、良く知らずにいいたい放題書かせてもらいました。
「こういう感想もあるんだな」という1つの参考にしていただけたらと思います。
それでも、僕は「親と子どもは完全に別人格」だと思うので、自分と子供の人生を混同しちゃう話には、懐疑的な見方しか出来ません。
ちなみに、僕の感想に少しでも共感できる方には、『リトル・ダンサー』という映画がかなりおすすめです。
これは、バレーに夢中になる少年が、父親から大反対されながらも好きなことを貫き通し成功を収める、それこそ感動作になっています。つまり『ダンガル きっと、つよくなる』と正反対のお話しです(笑)
ご参考までに(^^)
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